はじめまして、元陸上自衛官のカケルと申します。
ここでは私の自己紹介となぜ陸上自衛隊を辞めて別の道を選んだのか?
そこに至った経緯と考えなどを紹介したいと思います。
現役陸上自衛官で今転職などを考えている人にぜひ参考になっていただければ嬉しいです。
入隊を決意した時
まずは私が入隊を決めたことについて話したいと思います。
入隊以前の私の目標は消防士として人を助けることを目標として過ごしていました。
しかし、当時の私は縁がなく消防士となることなく半ばニートのような生活を送っていました。そんな堕落した生活で人を助けることなど夢のまた夢ですよね。
それから私は自身を高めることができる厳しい環境と、人を助けることのできる職業として陸上自衛隊が一番適しているということに気づき、自衛隊入隊を決意しました。
そして2016年に入隊。そうです、あの熊本の大震災が起きた年です。
当時はまだ教育隊前期の時で災害派遣に行くことはなかったですが、私がいた部隊からも多くの自衛官が派遣されました。その姿を見て私も”早く災害派遣に出て多くの人を助ける力になりたい”と、そう心の中で強く決意したのを今でも覚えています。
徐々に芽生え始める自衛隊に対する疑問
前期、後期と同じ駐屯地で訓練課程を終えそのまま正式に配属されました。
最前線のとある部隊です。本当に嬉しかった。何かあったとき誰よりも先に出ることができる。人を助ける力に一番になれる。そう感じました。
しかし、そんな気持ちが徐々に疑問に変わり始めるのはそう遅くありませんでした。
部隊に配属されておそらく半年は経っていなかった頃でしょうか。
私は依然変わらず全力で訓練に取り組みました。しかし、中には訓練を全力で取り組まない隊員が多くいました。
そんな抜きに抜いた訓練に意味があるのか?
それは本当に実状況を想定して訓練に臨んでいるのか?
そんな疑問を抱いた私は先輩陸曹に1つ質問をしました。
「○○〇曹は、いつも訓練でどんな気持ちで取り組んでいるんですか?」と。
その質問に対し、返って来た言葉は私の訓練に対する態度のほうが間違っているのか?と疑うほどでした。
「どんな気持ちも何もない。ただただ早く終わらんかなって思ってる。時間をただひたすら消費して訓練が終わるための作業をこなしてるようなもんやな」
その時の私の頭の中は大嵐でも起きているかのようにゴチャゴチャになっていました。
私は初めてそこで気づいたのです。自分の訓練に対する姿勢はほかとは違うということに。
このまま自衛隊に残ることへの不安と恐怖
そう考えるようになってから私は、自衛隊で本当に人を助けることが出来るのか?という不安とこのまま自衛隊にいることで私は人を助けることはできないのではないか?という恐怖に駆られていました。
その時私に1人の同級生から連絡がありました。
「人を助ける職業は自衛隊だけじゃない。」
その一言から私は心の中に”転職”という考えが生まれました。
自衛隊を辞め、転職という決断へ
私と他の隊員との違いに気づき、私の考える本当の意味での誰かを救いたい、助けたい、力になりたいという気持ちを活かせる仕事に就くため私は転職することを決意しました。
そう思い立った時すぐに私は班長、小隊長に私の考えをそのまま伝えました。
私の考えは意外にも響いたらしく、お二人にはすぐ承諾を得ることが出来ました。
中隊長も初めは「もったいない、自衛官としての素質は十分にある。もう少し考えてからでもいいのではないか?」と退職を止められましたが、私の意志は強く。最後には快く退職を承諾していただきました。
まとめ:自衛隊を辞め転職して
自衛隊を辞めてからずいぶん経った今でもたまに、あの時まだ残って陸曹や幹部になり、自分がより良い隊員たちに育てられるようになれれば良かったのではないか。と考えることもあります。しかし後悔は全くしていないです。自衛隊の経験が活きることは山ほどありましたから。
もし今あなたが転職することを決意しているのであればすぐにでも行動を起こして良いと思います。周りの反応は時に厳しいでしょうがそれを押し切ってでもあなたに挑戦したいことがあるならそれに向かうべきだと私は考えます。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
あなたの決断が良い方向に向きますよう心よりお祈りしております。