自衛隊転職ブログまとめ

元自衛官のアドバイザーが自衛隊員の転職をサポート

元女性自衛官の私が自衛隊を辞めた理由

どうして自衛隊に入隊したか

元々自衛隊に入隊する事は全く考えておらず、民間企業か地方公務員として働くことを希望していました。
就職活動中に家族や自衛隊の広報官から勧められ、最初は「入隊はしない!」と伝えていました。
それでも周囲の人に入隊を強く勧められた結果、入隊してみることにしました。

当時は非常に自分の中で葛藤があり、入隊する事が怖くて泣いたこともありました。
しかし、自衛官として一生働くわけでないので、「やってみてダメだったら辞めよう。とりあえず3ヶ月間やってみよう。」と前向きに捉えるように決めました。

そしてもう一つ入隊した理由として、自衛隊は衣食住にお金がかからないので、大学時代に借りていた奨学金を早く返済できると考えたからです。
私の場合、公立大学で4年間で約200万円学費が必要となり、そのうち奨学金支援団体から借りたのは144万円。
奨学金を完済するまでは約15年ほどかかると言われています。
入隊すれば衣食住にお金がかからない分、返済金が溜まり、負担も少なくなると考えました。

入隊までの不安

入隊前は、女性なら恐らく共感できるかもしれませんが、髪の毛をバッサリ切らなければならなかったことが不安でした。
女性隊員は入隊前にベリーショートヘアーにしなければなりません。当然化粧もネイルも禁止です。
特に私は身長が170センチあるのでベリーショートになると男性とほぼ変わらない外見になってしまうかもしれないので、それが非常に辛く感じました。
また、私は大学4年間一人暮らしだったので寮生活ができるか不安でした。
全く知らない人たちと24時間一つの部屋で過ごすことに最初抵抗はありました。
勿論徐々には慣れていきましたが、意見のぶつかり合いもあったし相手を理解することが難しく感じたこともありました。
今では良い経験になったと思っています。

実際に入隊して感じたギャップ

入隊する前に、年の近い現役自衛官から自衛隊生活の話は聞いていたので、ある程度の覚悟はしていました。
しかし、実際に訓練や寮生活で一部の隊員が問題を起こすと連帯責任としてみなされ、教官から次の指示が出るまで腕立て伏せや空気椅子を30分以上するよう要求された時は非常に驚きを隠せませんでした。
また、ほぼ毎日小銃を持っての訓練が行われたので学生時代に運動部だった私でも体力が追いつかないくらいの過酷な訓練でした。なので入隊を決意する前に、現在の自分がどれだけ体力があるかを知るべきだったと感じています。

夏からは男性と一緒に訓練を行っていたので、男性隊員についていくのが必死で何度か熱中症で意識が朦朧としたこともあり、初めて無理をしてまで自分の体を酷使していたことに気づきました。

自衛隊を退職した理由

前述したように私は元々自衛官になりたかった訳でもなくただ周りに流されて入隊し、実際自衛官として生活した時に違和感を感じていたので、自衛隊を辞めたいと考えるようになりました。
私の周りにいた同期は身内に自衛官がいたり、曹や幹部自衛官を目指す人がたくさんいました。
いろんな同期とコミュニケーションを取っていく中で自分はそこまで上を目指す人間でもなかったし、この組織の中での目標も持てなかったことに気づき、時間が勿体無いと考えるようになり、退職を決意しました。

また、自分の性格に今の仕事が合ってないと感じたこと。
私が配属された職種は、夜中まで作業をせざるを得ない状況になる事が多く、実際に部隊配属された同期の1人は日付を超えるまでほぼ毎日残業だと言います。
私の性格上、かなり真面目で完璧主義に物事に取り組むところがあり、勿論その姿勢が周りからは高く評価されたこともありました。
しかし、もし仮に同期と同じ状況に置かれてしまったら今より更に自分を追い込んでしまう可能性があると思い、まずは仕事とプライベートをしっかり切り替えできるような人になりたいと思ったので真剣に考えた結果、退職の道を選びました。
奨学金の返済も考えましたが、自衛隊に頼らず民間人としてちゃんとした収入を確保しながら返済をすることを決めました。
長年の返済をすることでお金の有難さを今後の人生を考えて勉強すべきと考えたからです。

自衛隊で得られたもの

入隊して得られたことは沢山あったと退職してから思うことはあります。
どんなに辛い状況があっても前向きに生きる姿勢を得られたのは自衛隊生活があったからこそだと思います。
規律の維持、団体行動の大切さや人間関係のこと。そして国を守ることの大変さも非常にわかりました。
厳しい野外での訓練、団体生活があるからこそ災害派遣でも即座に対応ができることも身をもって実感できました。
なかなか一般社会では経験できない事だと思います。
私は、半年間という短い間でしたが入隊できて本当によかったと心の底から思っています。

次回の記事「元女性自衛官が自衛隊退職後にどうやって大手企業に受かったか」では、退職後の転職活動について語っていきます。
ぜひご覧ください。
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